銭湯
皆さん、銭湯に行かれたことはありますか。銭湯とは公衆浴場のこと。実は日本で温泉が世間で注目されるずっと前から、銭湯は存在していました。11世紀末から12世紀に書かれた日本最古の説話集『今昔物語』の中に「東山へ湯浴みにとて人を誘ひ」とあるところから見て、すでに平安時代には京都に銭湯があった可能性は高いそうです。
私の生まれ育った町には、昔ながらの銭湯が、今も当時のままの姿で営業を続けています。男湯と女湯の入り口の間には、店の人(番頭)が座る番台があり、その先は数枚の衝立で仕切られた男女それぞれの脱衣所があり、ガラス戸の向こうにはいくつかに仕切られ湯船と簡素な洗い場があるだけのとても小さなお風呂屋さんです。一時期、日本全国にこのようなお風呂屋さんが多く存在したようですが、今ではスーパー銭湯と呼ばれるサウナやジャグジー、食事スペースやマッサージ器具などが設置された大型施設が人気を集めています。
時を経て形は変われど、日本の入浴文化は今でも生活の一部として楽しまれています。皆さんも、シャワー生活を送る中、一日の終わりに、お風呂に肩までどっぷり漬かりたくなることありませんか。